WonderNotes 可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツ

放送作家部

このタイトルを見て、最初はなんのことか全く意味がわからなかった。
面白い人、優秀な人は僕の目からは毎回面白い話をするように見えるし、すべっているところなんてみたことがなかったからだ。
逆に、自分はまあウケることもあるにはあるが、なかなかの確率ですべっている。ということは、この理論を理解すれば、僕も優秀になれるのだろうか?
以下、理論をまとめていく。

あるTVのドキュメンタリーみていて、そこで出てきた機械工学の先生のゼミの黒板に「理論は経験の省略なり」と書いてあった。
これは、数々の経験をいっぱいして、数々の成功や失敗のデータがたまたま理論になった、ということだ。

そこから言えることは、『とにかくすべることが大事だ』ということだ。というのも、『今から面白い事やります』って言ってドン引きされた時の失敗は、その人にしか得られないかけがえのない失敗だからだ。すべった人をただ『あの人すべってる』と見ていても対岸の火事でしかないが、いざ自分がすべると、知らない汗が出てきたり、脇の汗の量がちがったり、変わった生理現象が起こってくる。そのときに人は、『絶対にこれを繰り返したくない』と思う。
そこで普通の人だったら、『もう失敗したくないから、挑戦するのはやめよう』と思うかもしれない。しかし優秀な人はそこからさらに『繰り返さないためにどうするか』を考える。寝る前に布団の中で、お風呂の中で、とにかく原因を考える。『唐突にフリもなしに下ネタをやったのがまずかったかな?声がでかすぎたのかな?』など絶対に反省するところはある。それを改善すると、次成功する。自分の失敗を素直に認め、それと向き合っている人が成功できる。

「理論は経験の省略なり」と言った機械工学の先生は大学でF1マシンつくっている。直線走った時タイヤがガタガタする。カーブを曲がった時、ブレーキパッドが破れる。何周もしたらエンジンがブローしてしまう。
これらは、はたから見ると失敗だ。ただ、テストのときは貴重なデータなのだ。本番の時繰り返さなければいい。テストのときは、「今日はちょっと無理してカーブをせめてみようかな?ああ、やっぱりタイヤ壊れちゃった」無理したことは全部データとなるのだ。筋肉を付ける時もいつも50キロのバーベルを上げるより、たまに60、70をやらないと、筋肉が増えていかない。
色んな事を失敗して、すばやく反省して、すばやく分析して、足りなかったことを補って、次回また試してみて、の繰り返し。このサイクルを繰り返して、人は成長していく。

F1ドライバーはよく事故に遭う。そのとき、ドライバーを1秒でも早く車に乗せないと、今後乗れなくなってしまうそうだ。何日、何ヶ月と期間が空いてしまうと、その恐怖がどんどんどんどん増大してしまう。乗れるのならばその日のうちにマシンにのせないと、恐怖心は拭えない。

死にたくなるくらいすべったとき、次試す期間が長ければトラウマになってしまう。分析して、早いうちに改善したものをためす。そうすることで恐怖心はなくなる。しかし、分析しなくてはいけない。分析しないで次の事やってしまうと、またすべる。めげずに分析することが大切だ。

ここで注意すべきことは、すべることに慣れてしまう、すべる前提キャラとはこの話は全く違う、ということだ。すべったことも含めて笑わせることは、負のスパイラルに陥って、そこから脱出するのは相当大変だ。だが、その方が楽、という人もいる。適当なことしゃべって、すべって、「なんで笑わないんだよ」とひとこと言えば笑いがとれる。それはウケているように見えて、自分の価値をどんどん下げている。楽して得た笑いはすぐに消えていく。すべったデータを反省しているか?それが肝心だ。

以上が今日の講義で学んだ理論だ。この話を聞いて、僕はエジソンを思い出した。エジソンは、電球を発明するまで一万回失敗したという。
しかし、そのことをエジソンは失敗とは言わなかった。「一万回も失敗したそうですが、苦労しましたね」と言われたとき、エジソンは、「失敗ではない。うまくいかない方法を一万通り発見しただけだ」と言ったエピソードはあまりにも有名だ。エジソンは失敗を学びに変えた。だが、失敗に慣れることはなかった。エジソンのような強いメンタルを持って、自分の失敗に向き合っていけば、優秀になれるだろう。ただ、僕の場合失敗が多すぎてどれを分析したらいいかわからない!!