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放送作家部

「伝える」ということは人が生きる上で大事なことである。
たとえば
テレビは視聴者にうまく伝えたい!
片思いの相手に想いをうまく伝えたい!
上司にうまく要件を伝えたい!
そんな時うまく伝えることができる魔法の公式がある。
その公式とは「y=ax」である。

一見普通の一次方程式だがこれはかの大ベストセラー養老孟司の「バカの壁」の一文に隠されていたのだ。
とある学校で男子学生に出産のビデオを見せても反応がイマイチ・・・
しかし女子学生の見せた所、反応が大きかった。
この違いは一体なんなのだろうか!?
これは男子学生にとって出産は知識の1つに過ぎず、知ってしまえば、そこから関心を抱かなくなってしまう。しかし女子学生の場合自分が将来経験することになるため知識というだけでなく関心ごとになる。故に興味を持ち反応も大きかった。ここに「y=ax」の秘密が隠されている。
その人の相手に対する興味値(a)とその人の持っている理解値(x)をかけると伝わる値が(y)となる。つまりaxが大きくなるほどyというリアクションが大きくなるというわけである。
バカの壁というのは(a)の興味の値がゼロの場合、いくら理解値が高くても伝わる量はゼロになってしまう。バカに何言っても伝わらない…というのは全く興味がない人に何を言っても伝わらない。まさしく「バカの壁」である。

この公式「y=ax」を伝える側が知っていれば、人に何かを伝える時aとxの値を少しでも大きくする工夫をすればいいのだ。
まず、わかりやすく置き換えてみると
y=人にものを伝える値、a=自分の話x=相手が自分にどれだけ興味をもっているか、となる。

<ある年上の女性と年下の男性との会話>
ある年上の女性が「こんなおばさんの話を聞いていてもつまんなでしょう!」と言いながら年下の男に自分の身の上話をしている。年下の男が年上の女性に興味(x)が無い場合、その話(a)にはさほど関心がなく伝わらない。(yの値は低い)
しかし、その男性が年上の女性のことを好きだとしたらその男性が女性への興味が高く「もっと聞かせください」と言い恋愛へ発展してくかもしれない。
これは、傍から見ればおばさんと話しているように見えるが本人(男性)にとってはものすごい価値のある会話になるというわけでありyの値が高くなる。
これをテレビ制作に応用すると人にものを伝えるときどうやって伝えられるかという考え方に使える。つまりyを100にしたかった場合xが10だとしたらaになにを入れればいいかわかってくるだろう。そのためにaを誰にしゃべらせればいいかというのを考えるのが番組である。「y=ax」をテレビ制作に当てはめるとy=視聴者に物を伝える x=企画の内容 a=視聴者の興味 aに入るものによってどの視聴者に伝えたいかというのがわかってくる。たとえば若い女性をターゲットにしたらジャニーズをメインにするとaの値は高くなる。更に内容が面白しろければxの値も上がり、従ってyの値を高めることができる。このように人にものを伝えるときy=axでだいたい計算ができるのだ。